一般社団法人妙高青年会議所2025年度理事長 池田 裕章
はじめに
青年会議所の基本理念である「明るい豊かな社会」の実現は、私たちの運動の礎であり、変わることのない指針です。この理念を真に体現するために、私たちは時間の流れを深く意識し、その中で自らの役割を見出す必要があります。「過去」から学び、「現在」に全力で向き合い、「未来」を大胆に描く。この三つの時間軸を常に意識しながら、私たちは青年会議所の理念実現に向けて、確かな一歩を刻んでいきます。
「過去」は私たちの地域社会を形作ってきた先人たちの足跡です。彼らは幾多の困難に直面しながらも、地域のために尽力し、たゆまぬ努力を重ね てきました。その精神は今日の妙高青年会議所の魂となって受け継がれています。この魂を受け継ぎ、未来へと紡いでいくことが私たちの使命です。
「現在」は私たちにとって挑戦と創造の舞台です。デジタル化の波、環境問題の深刻化、人口動態の変化など、私たちを取り巻く環境は刻々と変化しています。しかし、これらの変化は新たな可能性の種でもあります。地域の声に耳を傾け、共に解決策を模索する中で私たちは成長し、地域に貢献できます。
「未来」は私たちが描き、築いていくべき地平線です。私たちの今日の決断と行動が、明日の地域社会をどの ように形作るのか。この問いに真摯に向き合い、地域の魅力の持続的な継承 と発展 のために尽力する必要があります。私たち一人ひとりが自覚を持ち、責任ある行動を取ることで、明るい豊かな社会の実現への道を切り拓いていくのです。
2025年度 一般社団法人妙高青年会議所 スローガン
先人の叡智、明日への指針
1975年10月8日、新井青年会議所が全国で 593 番目の青年会議所として誕生しました。法人格の取得や市町村合併を経て、現在の一般社団法人妙高青年会議所へと姿を変えてきました。本年、創立50周年を迎えるこの歴史は、「明るい豊かな社会」の実現という理想を胸に、絶えず変化する社会課題に向き合い、地域の未来を見据えて運動を続けてきた先人たちの足跡そのものです。
創立50年という輝かしい節目を迎えた今、私たちは深い感謝と敬意の念を抱きつつ、この瞬間を現役メンバーとして活動できることに心から感謝します。今こそ、半世紀の 歴史と伝統の中から、守るべきものと変革すべきものを見極め、この運動を未来へと継承していくことが私たちの責務です。
そして、創立50周年記念式典 はまさに過去と未来が 交差する場です。歴史偉業を称えつつ未来へのビジョンを共有し、しっかりとこの先の50年につないでいきます。
未来への第一歩は、まさに今この瞬間から始まります。「温故知新」の智恵を携え、その先にある未来は私たち自身の手で創り上げていくのです。
持続可能な妙高の礎を築く
私たちが愛するこの「まち」妙高は、妙高山麓の雄大な自然、豊かな歴史・文化・伝統、そして魅力的な食文化など、数多くの宝に恵まれています。そして、これらの宝の真の価値を生み出し、守り続けてきたのは、この地に生きる「ひと」に他なりません。つまり、「明るい豊かな社会」の実現、そして真の社会開発の成功は、このまちの未来を描き、その思いを次代に伝える「ひと」の育成と、「まち」の魅力を広く発信することにかかっています。この運動こそが、妙高地域が直面する様々な課題を解決へと導き、持続可能な地域づくりの礎となると確信しています。
「まちの可能性を開花させる」
妙高市の人口は年々減少傾向にあり、消滅可能性都市として名を連ねています。これは 多くの地方都市が直面している 喫緊の 課題で す 。 さらに、気候変動による自然災害の激化、デジタル革命の加速、脱炭素社会への移行など、私たちを取り巻く社会情勢は急速に変容しています。また、近年の世界的なパンデミックは、人々のライフスタイルや価値観、経済活動に劇的な変化をもたらしました。このような激動の時代だからこそ、従来の枠にとらわれない柔軟な発想で地方創生に挑戦すべきです。
妙高地域の歴史を紐解き、自然、文化、産業などの地域資源に光を当て、そこから新たな価値を創造すること。これこそが、私たちに課せられた使命です。地域資源を宝石のように磨き上げ、その輝きを広く発信する。そして、地域住民一人ひとりがその価値を誇りに思う。このプロセスを通じて、私たちは真に魅力的で持続可能なまちを築き上げることができるのです。
「未来へつなぐひとづくり」
若者の都市集中という時代の潮流の中で、妙高地域も高齢化による地域コミュニティの衰退や産業への影響など、様々な課題に直面しています。しかし、この状況を嘆くのではなく、積極的に改善に取り組む必要があります。
デジタル時代の到来により、子供たちを取り巻く環境は大きく変化しています。SNSやコミュニケーションツールの多様化は、時に人間関係を希薄にする一方で、オンラインでのつながりを深める手段ともなっています 。同時に、グローバル化の加速は、新たな価値観や視点を子供たちにもたらし、異文化理解を促進する貴重な機会となっています。こうした変化を踏まえ、妙高の魅力を新たな形で子供たちに伝える取り組みが求められています。
このまちの未来を担う人財を育成するためには、まず、我々親世代が子供たちを取り巻く環境を理解し、地域全体で青少年育成に取り組む意識を醸成すること。そして、時代の変化に即した交流の場を地域内で子供たちに与えることが不可欠です。多様な人々とのふれあいを通じて地域とのつながりを肌で感じ取った子供たちは、必ずやこのまちに深い愛着を抱き、未来を切り拓く力強い存在となるでしょう。
誇り高き組織への変革
青年会議所は地域のリーダーを育成し、社会貢献活動を通じて地域社会の発展を推進する存在として、社会からの信頼を絶えず獲得し続けなければなりません。一般社団法人としての責務を全うしつつ、時代の要請に応じた柔軟な転換を図り、効率的かつ効果的な組織運営を目指します。
同時に、私たちの運動の意義と成果を広く社会に発信することも重要です。適切な組織運営と戦略的な広報活動は、地域社会における私たちの影響力を強化し、持続可能な発展への道を切り開くでしょう。明確なビジョンの確立、役割の徹底、適切なコミュニケーション、そして多様な広報手段の活用。これらを通じて、私たちは組織基盤をより強固なものとし、地域社会との間に揺るぎない信頼関係を構築できるはずです。
地域社会からの信頼こそが、私たちの運動の効果を増幅させる力となることを、私は確信しています。
同志という宝
妙高青年会議所の持続的な成長と社会への貢献を実現するためには、会員の拡大が不可欠です。多様な背景や経験を持つ人々が集うことで、新たな視点やアイデアが生まれ、創造的な解決策や新たな価値観が創出されます。また、会員数の増加は組織の安定性 を高め、より大きな社会的影響力をもたらし、社会貢献をより一層進めることができます。
「修練」「奉仕」「友情」
この三つの言葉は、青年会議所活動の本質を表しています。地域社会への奉仕を通じて、私たちは数多くの修練の機会を得ます。そして、この過程を共に歩む仲間との間には、何物にも代え難い友情が生まれるのです。私はこのかけがえのない経験を共有できる仲間を、一人でも多く増やしたいと願っています。青年会議所運動や会員同士の交流から生まれる絆は、この組織を持続可能なものとし、揺るぎない基盤へと導くはずです。
共に歩む同志へ
私たち青年会議所は、「明るい豊かな社会」の実現という目標に向かって運動しています。私自身、この妙高の地で生まれ育ち、この地域に対して深い誇りと愛着を抱いています。だからこそ、地域社会への貢献活動を通じて、この愛する土地をより良いものにしたいという思いが、心の奥底から湧き上がってきます。地域を変革することは、決して容易な道のりではありません。多くのメンバーの協力と団結が不可欠です。同志という存在は、私たちの運動 に深い意義と力強さをもたらします。困難な場面に直面しても、 支え合い、多様性を尊重し、 互いに高めあう 。この過程そのものが私たち自身の成長に つながるのです。
創立50周年という歴史的な節目の年に運動できることに感謝し、次の50年に向けた第一歩を、共に手を取り合って踏み出していきましょう。
未来への誓い
この地域に生きる青年経済人としての成長なくして、この地域の未来は語れません。私たちはこの地域のために 、 明確な目的を持って行動を起こします。それは必ずや自身の成長、組織の発展、そして地域の繁栄につながるはずです。まだ見ぬ未来を想像し、その先に輝く光に向かって、私たちは勇気を持って挑戦し続けます。
2025年度、一般社団法人妙高青年会議所は「温故知新 ~故 き を温ねて未来へつなぐ~」のスローガンを掲げ、 運動 してまいります。創立 50 周年を迎える本年、私たちは歴史と伝統を大切にして、地域の明るい未来のために全力を尽くす所存です。第 50 代理事長 として、この 一年間 、 全身全霊をかけて 邁進することをお誓いいたします。
関係各位並びに地域の皆様からの、より一層のご理解とご協力を賜りますことを心よりお願い申し上げ、私の所信とさせていただきます。
参考文献
妙高市地域コミュニティ振興指針
妙高市第4次総合計画