一般社団法人妙高青年会議所2026年度理事長 北村 克洋
はじめに
1975年、志を同じくする58名の青年が集い、全国で593番目の青年会議所として新井青年会議所が誕生しました。長い年月の中でも、その一人ひとりが灯した情熱は消えることなく代々受け継がれ、50年の歳月が流れた今も「明るい豊かな社会」の実現という理想に向かって、歩みを続けております。当青年会議所が今日まで存続しているのも、先輩諸氏が重ねてこられた一歩一歩の努力に他ならず、その支えには、日頃より青年会議所の運動に対しご理解とご協力いただいている行政並びに関係諸団体、そして地域住民皆様の多大なるお力添えがありました。ご尽力いただいた皆様に改めて敬意を表すとともに深く感謝申し上げます。
そして新たなる50年の始まりという輝かしい一年目、先輩諸氏より頂いたこの情熱をしっかりと継承し、夜空に咲く大輪の花のように、未来へとつづく路を照らす存在となることが私たちの使命です。私たち青年経済人が、変革の起点としての自覚と責任を持ってJC運動に向き合うことで、何色にも染まっていない「未来」を「明るい豊かな社会」に彩っていきます。

ひとが成長する機会は、いつ得られるのでしょうか。私は、何か物事を決断し挑戦した先にこそ、新たな世界が開けると考えております。今を変えなければ、明日も変わらない。日常の一歩程度の小さな変化かもしれませんが、その一歩は確かな軌跡となり、私たちを未来へと導きます。迷ってもいい、休んでもいい。辛くとも、苦しくとも、それでも一歩進むことでしか見えない景色があります。先輩諸氏の足跡が過去を現在へとつなぎ、今私たちが新たな一歩を踏み出すことで、それぞれが歴史を紡ぐ一人とならなければなりません。私が初委員長に任命されたとき、不安もありましたが、地域のために何かを成し遂げたいという思いから挑戦を決意しました。参加者の笑顔を思い描き、事業と向き合った結果に得られたものは、自らの足で歩んだ者にしか味わえない、格別な達成感と感動でした。途中で投げ出すことは簡単ですが、ゆっくりと、そして着実に進んだからこそ得られた経験であり、私の中で今も教訓として残っています。
私の所感ですが、妙高青年会議所を一歩前進させるために必要なことは、より多くのひとに私たちがどんな組織なのかを知ってもらい、JC運動を広げていくことです。そのためにはまず、自身がその魅力を実感し、周囲から賛同を得ることから始まります。気概を持って活動することで、その思いは波及し、地域に愛され、皆に誇れる組織となります。先輩諸氏の足跡が過去を現在へとつないだように、今私たちが新たな一歩を踏み出すことで、この襷を次の未来へと託していきます。
ふるさと妙高
百名山にも選ばれた霊峰妙高山に抱かれた妙高は、その豊かな自然や食文化、伝統といった宝が数多く存在しています。しかし、そんな妙高市でも人口減少は著しく、第4次妙高市総合計画では「まちづくり人口」1)の活力向上が提案されております。「まち」がなければひとは育たず、「ひと」がなければまちに未来はありません。今の私たちだからこそできる柔軟なアプローチで、問題に一歩ずつ立ち向かわなければいけません。
地域の宝を紡ぐ力昨今のインバウンドによる盛り上がりを通して、この地に商機を見出し、進出する企業も増加しています。それに伴ってニュースにも妙高市が取り上げられるようになりましたが、投資開発が進められている地域としてだけではなく、妙高地域の豊かな資源を周知するために、より広く巻き込む力が求められています。
50年の長きに渡る研鑽により、多くの皆様に妙高青年会議所を知ってもらうことができた今だからこそ、私たちは引き続き挑戦していかなければいけません。時代の流れは速く、変わりゆくものや失われるものがあり、当青年会議所から端を発したあらいまつりも例外ではありませんでした。そんな中だからこそ、時代に即した形で魅力を発信し、ひととのつながりを大きくすることで、妙高に愛着を持つひとを増やしていきます。それこそが持続可能なまちづくりへとつながり、子どもたちへ残せる財産となります。
未来へつなぐひとづくり
デジタルに支配されつつある中で、嫌でもその利便性を享受し活用しなければいけない時代、ネットリテラシーは無くてはならないものとなり、有り余るほどの娯楽はスマホ依存などの社会問題に波及しています。
子どもたちが将来、社会の担い手の一人となるためには、画面越しではなく、現実で人と交わり、多種多様な経験をしなければなりません。実際に会って遊び、笑いあった思い出は歳月を重ねても色あせぬ宝物となるように、幼少期から青年期の記憶や経験はその後の人生に大きな影響を与えます。主体性が発達し感受性が育つ青少年期に、実際に様々なひとと接するというアナログな経験をすることで、世の中との関わり方や物事の善悪をより豊かに学ぶことができます。そういった子どもたちの成長の一助となる場を提供することこそが、今の時代に私たち青年経済人がするべきことだと考えます。
魅力ある組織としての青年会議所
創立50周年を迎え、その日々のJC運動の積み重ねによって組織の団結力は更に強固なものとなりました。歴は浅くとも、主体的に参加してくれるメンバーが増加している今、この充実した現状を維持していくためには、より参加しやすい環境を整えていかなければなりません。新入会員のケアをしっかりとし、メンバーの意見に耳を傾けて寄り添うことで、周囲の人からも支持され、大切な家族からも誇りに思ってもらえるような組織づくりを行います。
青年会議所としてあるために青年会議所では各議案の精査を行い、会議によってあらゆる物事を決定します。経験が長くなればなるほど、青年会議所は「大人にとっての学校」である、と私は強く認識するようになりました。社会情勢の把握や社会人としての礼儀作法に始まり、事業構築の方法、人の巻き込み方など、自分が牽引する立場になれば当たり前に必要になってくることを学ぶことができます。効率が求められる世の中で、組織運営についても円滑に取り組むことは確かに重要です。ただそれと同時に、一見すると非効率的で泥臭いことの中にも変えてはいけないものは確かにあり、それらも含めて全てが学びとなります。
時に立ち止まり、なぜやるのか、どうしてその方法なのかを考えながら、一歩一歩時代に合った形でこの組織の土台となる運営を行うことが、堅実な組織づくりにつながります。妙高地域のために、今後の50年100年先の未来に残る組織を温故知新の精神で育てていきます。
地域と会員のための組織であるために
JCに参加しているとよく「時間の作り方を学ぶのが一つの勉強」だと耳にしますが、卒業後にその充てていた時間をどう使うのかが本質なのではないかと感じています。私たちが日々地域のために活動ができるのも、仕事と家庭があってこそのことです。犠牲にするのではなく、濃度をあげて時間を作っていかなければなりません。そのために組織として何がサポートできるのかを考え、周囲からの理解を得る必要があります。周りからの応援が得られれば、それは自身の力となり、組織としての魅力は地域へと伝播していきます。そして多くの仲間が集まれば、それは妙高地域をより豊かにする大きなうねりとなるでしょう。
ひとは宝であり、組織を続けていくうえでも会員拡大が責務です。大人でも涙を流すほどの激しい情熱は、必ず他の人の心も動かし、人生を変えるきっかけになります。その熱い思いを一人でも多くの心に灯し、地域を牽引する同志を増やすことで、明るい豊かな社会の実現を目指します。
一歩を共に踏み出す同志へ
青年会議所の三信条として「修練」「奉仕」「友情」があります。個人の修練を行うことで、それは社会に奉仕を行う技術となり、国境を越えた同志との友情の支えによって、目的が果たされるという意味が込められています。2)これらは一つでも欠けてはならず、私たちが日頃より「明るい豊かな社会」の実現を目指す上で心に留めなければなりません。
「やらない善よりやる偽善」という言葉があります。私たちの活動の後には必ず誰かの笑顔があり、行動するからこそ、この妙高を希望の灯りとして照らすことができるはずです。喜びも苦しみも、涙も笑顔も含め、全力で向き合った分だけ、その全てが自身の成長となって将来私たちを支える力となります。踏み出す一歩は決して平坦なものではありません。それでも自分自身が主人公だと自覚し、前を向き挑戦し続けることで、その情熱を私と一緒に未来へとつないでいきましょう。
私にとっての妙高青年会議所
私は2014年の入会以降、実に10年以上を妙高青年会議所と共に歩んできました。まずはこれほどまでに多くのことを学ぶことができ、そして貴重な経験を数えきれないほどさせてもらえる組織に出会えたことに感謝申し上げます。先輩諸氏に見せていただいたその背中のように、私自身ができることを、私自身しかできないことを一つひとつ積み重ね、これからも存続し続ける組織として前進していくことをお誓い申し上げます。
第51代理事長という大役に見合うよう、現役メンバーと共に成長し、次の一歩へと襷をつなげるために尽力いたします。皆様の思いを胸に、この一年間全力で走り抜けますので、ご指導とご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。そして、関係各位および地域の皆様より、一層のご理解とご
協力を賜りますことを心よりお願い申し上げまして、私の所信とさせていただきます。
引用第4次妙高市総合計画(概要版)p.3
「定住人口」「交流人口」「関係人口」をあわせた「まちづくり人口」…
参考文献JC論:3信条鎌田長明氏< https://note.com/takeakikamada/n/nf35d7c265819 >






